産まれてから10000日目に思うこと
現在地、エチオピアのアディスアベバ。
スーダンのハルツームから一緒に下ってきたスウェーデン人のマットさんとヨハネスとはココでお別れ。
ウザいウザいと言われてるエチオピア、あれ?そんなにウザくないじゃんと思えてたのはきっと彼らがいつも話しかけてくる人をかわしたり、バスの交渉をしてくれていたからなんだなあ。
現在のエチオピアは政府が非常事態宣言をしているためか、ほとんどのSNSは閲覧不可。
facebookもTwitterもInstagramもLINEも。
全く知らないまま入国してしまって、誰とも連絡が取れない…
それでも次の行き先のこと、宿の情報を調べなければならない!
Wi-Fiのためにカフェでたいして飲みたくないお茶を頼んだり、Wi-Fiのためにちょっと高くても妥協して宿に泊まったり、わたしたちは常に誰かと繋がるためにネットが必要なんだろうか。
スウェーデン人のマットさんは
「俺はアンチインターネット族だ」
と真剣な顔をして言う。
わたしとヨハネスがWi-Fiを探して必死になっていても、キレイな景色を見るたびにすぐさまカメラを取り出しても、彼は冷めた目でわたしたちを待っている。
事前に調べていた情報でさほどぼったくられることもないし、道が分からなくなったらマップを見ながら誰にも聞かずにたどり着ける。
確かにインターネットは便利なもの。
それでも携帯がなければ人に道を聞かなければならないし、素晴らしい景色に出会ったら目に焼きつけようと思うかもしれない。
人との出会いが希薄になって、文明の利器に頼りすぎているのかもしれない。
日本を出てから3ヶ月。
トータルで約2年の旅をもうすぐ終えようとしている。
24歳で日本を出てから3年経った。
27歳になって早4ヶ月。産まれてから10000日目をここエチオピアで迎えたのだ。
普段は照れ臭くて言えない恥ずかしい言葉も海の向こう側にいるお父さんやお母さんに伝えられちゃう時なのだ。
だからわたしは、いつもより必死でWi-Fiを欲していた。
たった一言、産んでくれてありがとうと言いたかった。
残念ながら産まれてから10000日目を2日過ぎてしまったけど、感謝の気持ちと、次もお母さんの子供で産まれたいよって言葉を付け加えてやっとメールを送ることができた。
幸いメールを送ることが出来たけど、見てくれたかどうかは分からずじまい。
ちょっともどかしい気持ちをいだきながらゴンダールの町を後にした。
中学生の時、いじめられていた時があった。
いじめられていた原因はきっとわたしにあった。
それでもあの朝、学校にたどり着けずにゆっくりゆっくり、わざと遅く歩いて時間を潰して、それでも家に着いてしまった時、迎えてくれたお母さんが「気付けなくてごめんね」と言った瞬間を思い出して、ああなんてダメな娘なんだろうって自分を責めた。
そんなことを思い出しながら首都アディスアベバに着いたら、まさかのLINE繋がるやんかーーーー!とテンションが上がっていると、母からのメッセージ。
”メールに返信しようと思ったら消えちゃった!もう一回送って”
っておいーーーーー!
恥ずかしくて再送するやつちゃうでー!
最後に、わたしはあなたのファンだよ
って言葉が書いてあって、すっごく嬉しかったし、こんな風に繋がれるインターネット文明って素敵だなあって思ったのだ。
マットさんの気持ちも分かる。
それでも無理して拒否する必要はないのかもなーなんて思ったりしたエチオピア、アディスアベバからでしたー!